尖底土器 ― 2023年10月07日 00:03
尖底土器(せんていどき)は底が平らでなく、尖った土器である。
概要
縄文時代早期に多いが、一部地域では前期や晩期も見られる。 煮炊きをする際に、火のまわりをよくするための工夫と考えられている。 大型の尖底や丸底土器には例外なく繊維が含まれており、撚糸が含まれたものも見られる。土器が大型になるにつれて形を保つのが難しくなり、焼く前の補強のために繊維を混ぜたと考えられる。
出土例
- 尖底土器 - 都賀遺跡、兵庫県神戸市、縄文時代早期
- 縄文式尖底土器 – 青森県三戸郡南部町森越字館野出土、縄文時代早期、
- 尖底土器 -塚田遺跡、長野県御代田町、縄文早期
参考文献
下戸塚式土器 ― 2023年10月07日 20:40
下戸塚式土器(しもとつかしきどき)は下戸塚遺跡から出土した菊川式土器の特徴と久ヶ原式土器の特徴が複合した独自の特徴をもつ土器である。
概要
下戸塚遺跡を標式遺跡とする下戸塚式土器は、東遠江の菊川式土器に類似しており、ハケ刺突文・ハケ目沈線を特色とする。 弥生時代後期中葉の前半は下戸塚式の中段階古期に相当し、久ヶ原II式古段階の土器も出土する。
参考文献
下戸塚遺跡 ― 2023年10月07日 23:22
下戸塚遺跡(しもとつかいせき)は縄文時代から奈良時代までの複合遺跡である。
概要
新宿区内最大の弥生遺跡である。南北130m、東西100mの濠を巡らした環濠集落である。 武蔵野台地の東部、神田川の中流から下流の右側の台地の上に位置する。縄文時代の土器がほとんど破片で、石器類の量も少なく、住居跡も発見されなかったことから、狩猟などを営む場所と推定された。弥生時代はここに集落があったことは、集落を囲む環濠や多くの竪穴住居跡などから判明した。甕や壺などの土器も多数発掘され、住居跡から見つかった炭化した米は、稲作が行われていたことを物語っている。古墳時代の竪穴住居跡には、竈や貯蔵穴があるものも目立つ。
調査
発掘調査は平成11年に行われており、調査当時すでに墳丘は失われていたが、周濠が検出されたことにより古墳の存在が確認されている。
遺構
- 住居 17
- 土坑1
- 溝1
- 方形周溝墓7
- 環濠
遺物
- 弥生土器
- 土師器
- 石製品(蛇紋岩製管玉)
- ガラス製品(ガラス小玉)
- 土製品(管状土錘)
- 銅製品
- 土製勾玉
- 棗玉
- 木製品
- 炭化材
- 植物遺存体(コメ(炭化米)
- 種子
指定
アクセス
- 名称:下戸塚遺跡
- 所在地:東京都新宿区西早稲田3丁目4-29
- 交通: 地下鉄早稲田駅から徒歩11分
参考文献
- 早稲田大学教務部本庄資料館(2003)『下戸塚遺跡第2・3次調査報告』早稲田大学
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