辻金具 ― 2025年03月13日 00:41
辻金具(つじかなぐ)は金属の半球の四方に留め板を付け、面繋や尻繋の革紐と接続させるための留金具である。「辻金物」ともいう
概要
装飾馬具を革で垂下する場合に必要となる。革紐が4方向に出るものと3方向にでるものとがある。 古墳出土品では半球状の座の四方に足を出し、その足に紐を鋲留めする。5世紀の古墳の出土品では鉄環に紐をかけて金具を巻き、爪形金具を鋲で留める。5世紀末からは、鉄輪の上を半球状の金具で飾る。その後、紐を留める脚をもつ半球状の金具に変わる。
技術
製作技法は、新羅系、伽耶系、百済系などがある。 新羅の出土品に辻金具があり、三国時代の6世紀のものを五島美術館が所蔵する。 綿貫観音山古墳出土の辻金具は、新羅の王陵の出土品によく似る。
出土例
- 金銅辻金具 - 弁財古墳、京都府福知山市、古墳時代後期、6世紀末~7世紀初頭頃
- 金銅製歩揺付辻金具 - 藤ノ木古墳、奈良県生駒郡斑鳩町、6世紀後半
- 辻金具 - 白石二子山古墳、群馬県藤岡市、古墳時代・6世紀
- 金銅透彫辻金具 - 新羅、三国時代、6世紀
- 辻金具 綿貫観音山古墳、群馬県、国宝・古墳時代
参考文献
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