心合寺山古墳 ― 2023年11月23日 23:23
心合寺山古墳(しおんじやまこふん)は古墳時代中期に造られた中河内では最大の前方後円墳である。
概要
平成13年から平成17年にかけて整備工事を行い、発掘調査でわかったことを元に、墳丘や埴輪列を復元史跡公園として整備され、墳丘の平坦部には円筒埴輪(レプリカ)が並べて立てられる。 出土した副葬品等は、古墳の脇にある八尾市立しおんじやま古墳学習館で展示する。 埋葬施設は、後円部に3つの「粘土槨(ねんどかく)」、前方部の「方形壇(ほうけいだん)」の下に木棺がありました。後円部の粘土槨のひとつである西槨から、甲冑、鳳鏡、刀剣類などの副葬品が出土する。生駒山地の麓に等高線に沿うように築かれて、周濠は南側と北側の2か所で堤を造って区切られているため、その東西で水位の異なる珍しいつくりである。
調査
埴輪列は中段の葺石裾から3.5m外側に位置する。合計24本の円筒埴輪、普通円筒埴輪10本、大型円筒埴輪1本の配列で並べられ、その列の外側に盾型埴輪1本が立ててあった。この盾形埴輪は、樹立した状態で出土したもので、線刻模様のある盾の面を外側に向けている。大型前方後円墳の埴輪列の原位置での出土例は全国的にもなく、埴輪の配列を考える上で、貴重な資料となる。
規模
- 形状 前方後円墳
- 築成 前方部:2段、後円部:2段
- 墳長 140m
- 後円部 径47m 高11.1m
- 前方部 幅70m 長76m 高10.3m
- 外表施設
- 円筒埴輪 円筒・朝顔形Ⅲ式 形象埴輪
- 埴輪
- 草摺
- 靫
- 蓋
- 楯
- 壺形
- 葺石 あり
主体部
- 棺 長持形石棺(縄掛突起採集)
出土品
- 鉄斧 後円部で採集
- 青銅鏡 鳥の模様で飾られた
- 甲冑、
- 大刀、
- 勾玉
指定
- 昭和41年2月25日 国指定文化財
所在地等
- 名称: 心合寺山古
- 年代: 5世紀後半(古墳時代中期)
- 被葬者: 地域一帯を治めた豪族の墓
- 所在地:大阪府八尾市大竹5丁目143-2
- 交通: 近鉄「服部川」駅から徒歩約20分/近鉄バス「大竹」から徒歩約5分
参考文献
- 大塚初重(2019)『巨大古墳の歩き方』宝島社
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