花聳2号墳 ― 2026年06月19日 00:05
花聳2号墳(はなそげにごうふん)は福岡県小郡市に所在する古墳時代中期の直径約32mの円墳である。鉄鋋や刀子など多数の鉄製品が出土し、朝鮮半島との交流や北部九州の鉄資源流通を考える上で重要な古墳として知られる。花立山丘陵に所在する花聳古墳群の一基である。
概要
花立山丘陵の南西部に広がる「上岩田遺跡」の一角に所在する古墳である。花聳古墳群に属する古墳である。花聳古墳群では、1号墳から三角板皮綴短甲、2号墳は直径32m程の円墳であり、鉄製の鋤先や刀子、さらに鉄素材として利用されたと考えられる鉄鋋16本など多数の鉄製品が出土した。
出土した鉄鋌は朝鮮半島から持ち込まれたものとされており、当時の「渡来人」や交易の歴史を解明する重要な資料と位置づけられており、渡来系集団との関係が研究者により指摘されている。
出土した大量の鉄製品は、古墳時代中期における北部九州の国際交流や鉄資源流通の実態を示す資料として重要である。
出土遺物は九州国立博物館と小郡市埋蔵文化財調査センターの2カ所に収蔵されている。 九州国立博物館には鉄製品の素材である「鉄鋋」や「鍛造鉄斧」などが保管される。 小郡市埋蔵文化財調査センターでは花聳2号墳を含む、市内の発掘調査で出土した記録や一部の資料・写真パネルなどが展示される。 築造時期は4世紀後半頃?5世紀(古墳時代前期から中期)である。
アクセス
- 名称:花聳2号墳
- 所在地:福岡県小郡市三沢花聳
- 交通:
参考文献
- 大沢正己(1977)「鉄〔テイ〕の新例に関する検討--福岡県小郡市花聳(はなそげ)2号墳の出土遺物」考古学雑誌,p.p280~310,日本考古学会
都塚古墳 ― 2026年06月19日 23:01
都塚古墳(みやこづかこふん)は奈良県高市郡明日香村阪田に所在する古墳時代後期(7世紀前半)に築造された方墳である。別名を「金鳥塚(きんちょうづか)」という。
概要
南北に伸びる尾根の先端の傾斜地に位置する。都塚古墳では毎年正月元旦に金鶏が鳴く「金鶏伝説」がある。石舞台古墳の近隣に位置し、7世紀前半に築造された終末期古墳である。1967(昭和42)年には関西大学文学部考古学研究室(網干善教教授)により発掘調査が行われた。玄室内には凝灰岩製の家形石棺と棺台の存在から木棺が追葬されていたことが明らかとなったた。墳丘は階段状に石積みされ、階段ピラミッドを思わせる外観であったと考えられている。調査に携わった関西大学の米田文孝教授は、「百済や高句麗には階段状の墳墓がみられるが、都塚古墳とは時期や切石を用いる構造が異なり、直接比較には慎重な検討が必要である」と指摘している。中国・朝鮮半島の積石塚との関連性を指摘する見解もあるが、類例については引き続き検討が必要とされている。 段築は5段以上あったとみられ、1段の高さは30~60cm。段の部分に拳大から人頭大の石を垂直に積み上げていた。墳丘の周囲を巡る幅1~1.5メートルの周濠跡も見つかった。 復元長は東西約41m、南北約42m、高さは4.5m以上である。 出土遺物には土師器・須恵器・鉄製品(刀子・鉄鏃・鉄釘・小札)などがある。
石室
江戸時代に既に入り口が開いており、石室は石英閃緑岩を使った両袖式横穴式石室で、全長12.2mを測る。盗掘のため副葬品のほとんどは散逸している。玄室長は5.3m、幅2.8m、高さ3.55m、羨道長6.9m、幅1.9~2.0m、高さ約2mである。ます。玄室内に暗渠排水溝が設けられている。
石棺
玄室内には二上山産の凝灰岩で造られたくり抜き式の家形石棺(総高1.72メートル)が安置されている。 棺は6個の縄掛け突起がある。石棺の規模は棺身の長さ2.23m、幅1.46m、高さ1.08mで、内法は長さ1.74m、幅0.82m、深さ0.65mを測り石棺の総高は1.72m。
被葬者
被葬者は馬子の父、蘇我稲目など同氏の有力者の説や渡来系氏族との説がある。付近一帯には蘇我氏の本拠地であり、蘇我馬子の墓と推定される石舞台古墳や、馬子の邸宅と推定される島庄遺跡がある。石舞台古墳と開口方向が同じである。
規模
- 形状 方墳
- 東西41メートル・
- 南北42メートル、
- 高さ4.5メートル以上
- 【周濠】幅1~1.5メートル 深さ0.4メートル
遺構
- 玄室
- 長さ:5.3メートル
- 幅:2.8メートル
- 高さ:3.55メートル
- 羨道
- 長さ:6.9メートル
- 幅:1.9-2.0メートル
- 高さ:約2メートル
遺物
- 土師器
- 須恵器
- 刀子
- 鉄鏃
- 鉄釘
- 小札
- 瓦器
築造
6世紀末
指定
- 2017年(平成29年)10月13日 国の史跡指定
アクセス等
- 名称: 都塚古墳
- 所在地: 〒634-0122 奈良県高市郡明日香村阪田
- 交通: 橿原神宮前駅からバス30分 石舞台下車
参考文献
- 大塚初重(2019)『巨大古墳の歩き方』宝島社
最近のコメント