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円形周溝墓2023年08月22日 19:04

円形周溝墓(えんけいしゅうこうぼ)は円形の墳墓の周囲に溝を掘った墳墓である。 円形の墳墓の周囲に浅い溝を巡らす墳墓である。

概要

弥生時代に朝鮮半島から伝わり、弥生時代から古墳時代に作られた。盛り土による高い墳丘は持たない。周囲の周溝の幅は1m前後で深さは50cm前後である。円形の径は5mから6m前後である。周溝内から土器が出土する。副葬品は古墳に比べると質と量で劣る。

瀬田遺跡

2016年春、奈良県橿原市の瀬田遺跡で、弥生時代の終わり頃に造られた「円形周溝墓」が見つかった。円形の墳丘の南側に台形の陸橋がとりついており、古墳時代の「前方後円墳」によく似ている。全長はおよそ26メートル、墳丘の直径は約19メートル。

起源

円形周溝墓の棺は1つであるが、方形周溝墓の棺は複数あるものがある。日本では岡山県、香川県など瀬戸内海地域で出現するが、限られた地域で出現する。近畿地方では円形周溝墓は方形周溝墓より少ない弥生時代後期には円形周溝墓は大型化する。

事例

  • 円形周溝墓 - 昼間遺跡、徳島県。円形周溝墓の中央に遺体を安置するために結晶片岩と砂岩を用いた石囲いの主体部が確認されている。
  • 円形周溝墓2基 – 平原遺跡、福岡県糸島市
  • 大型円形周溝墓 - 瀬田遺跡、奈良県橿原市、国内最大級。
  • 円形周溝墓- 新町野遺跡、青森県青森市、遺構の外郭を円形状に掘り、溝から出た土を溝の内側に古墳状に盛り上げる。

参考文献

  1. 大塚初重(1996)『古墳事典』東京堂出版

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