海進 ― 2024年01月04日 21:09
海進(かいしん)は地球の気候変動や地殻変動などの原因で海岸線が陸地側に移動することである。
概要
海進の逆を海退といい、海岸線が海側に移動し、陸地が広がることである。 海進と海退は層序学における基本的な概念の1つとされる。 海退により陸地となった場所の地層は、下位に泥岩、細かい粘土やシルト層、上位に砂岩・礫岩など上層に向かい粗粒化する。 縄文海進とは縄文早期中葉以降に海進が進み、海岸地域の内陸深くまで海岸線が移動した。ことである。大規模な海退や海進は地球規模で同時に進行する。 氷期では氷が陸地にとどまり、海に流れないので海退が起こる。また間氷期では氷が陸地から海に流れるため海進が起こるとされる。しかし、海進時の氷床融解により海水量が増大し、海の地盤が重みで沈み、海洋底のマントルが陸側に移動して陸域が隆起し、さらに海進が進むという説もある。 海岸線が最も陸側へ移動した時期を最大海進期あるいは海進最盛期と呼ばれる。 地球史では、海進と海退は何度もぁつた。白亜紀の海進と白亜紀末期の海退は,典型的な例とされる。
出土例
参考文献
- 田中琢・佐原信(2011)『日本考古学事典』三省堂
- 前田保夫(1970)『縄文の海と森』蒼樹書房閣
- 斎藤文紀(1989)「海進・海退,海水準変動と堆積相」堆積学研究会報31号,pp.49-54
- 松本達郎(1979)「海進・海退と海面変化」地学雑誌88(3),pp.12-22
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