彩文土器 ― 2024年01月11日 19:05
彩文土器(さいもんどき)は顔料で文様等を描いた素焼きの土器である。
概要
顔料を用いて面に文様を描いた土器の総称である。 全面または広範囲に塗りつぶしたものは塗彩という。赤色で塗る場合は「丹塗り」と呼ぶが区別は曖昧である。 土器では焼成前に描くものと、焼成後に描くものとがある。 北部九州の弥生先Ⅰ期・Ⅲ期や近畿・東海・関東のⅤ期では焼成前に塗る。そのほか各地のⅠ期では焼成後に塗る。水洗いすると前者は落ちにくく、後者は落ちにくい。 釉薬をかけた陶器は彩文土器に含めない。彩色顔料で具象文や幾何学文を描いている。
海外彩文土器
彩文土器はメソポタミアやインドにも見られる。原始農耕文化の発生とともに発達し、世界各地に分布する。中国では「彩陶」とよぶ。 素焼きの土器で、酸化鉄による赤色や黒色、白色などで模様や動物を描く。
出土例
- 彩文土器壺 - 藤崎遺跡、福岡県福岡市早良区、弥生時代前期
- 彩文土器壺 - 大渕遺跡、愛媛県松山市太山寺町、縄文時代晩期
- 朝鮮半島の慶尚南道泗川郡からの出土例と似る。丹塗りの壷の頸部から肩部にかけて『八つ手の葉』状に施文される。
参考文献
- 末長雅雄(1943)「大和唐古弥生式遺跡の研究」京都帝国大学文学部考古学研究報告. 第16冊、桑名文星堂
- 工藤善通(1986)「赤彩紋」『弥生文化の研究』3 (弥生土器 1)、雄山閣出版
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