橋本一丁田遺跡 ― 2023年08月03日 21:37
橋本一丁田遺跡(はしもといっちょうだいせき)は福岡県福岡市にある弥生時代の遺跡である。
概要
橋本一丁田遺跡は相良平野の北東部に所在し、東西185m、南北580mの壇円形型である。弥生時代の遺跡としては拾六町ツイジ遺跡、中牟田遺跡、野方中原遺跡、湯納遺跡などがある。
調査
弥生時代の溝、水田、古墳時代の掘立柱建物、柵、溝を確認した。全体としては稲作のための灌漑施設が大半を占める。
稲作開始の年代
福岡市の雀居遺跡や橋本一丁田遺跡、佐賀県唐津市の梅白遺跡など弥生文化が上陸したとされる玄界灘沿岸部と、東北地方や韓国・松竹里)遺跡の出土品で、土器に付着した炭化物や、くいなど32点を使用する。同博物館で試料の前処理を行い、米国の測定機関を通して加速器質量分析計(AMS)で分析、さらに実年代に直す補正をした。弥生早期後半の夜臼2式土器と前期前半の板付1式土器、計11点のうち10点が紀元前800年から前900年ころに集中することが判明。水田稲作が伝来した弥生早期前半は前1000年ころと判断し、弥生の幕開けは前1000年前後と導き出した。
遺構(弥生時代)
- 溝
- 河川
- 水田
- 矢板列
- 土壙
遺物
- 方形浅鉢 夜臼Ⅰ式
- 甕型土器
- 壺型土器
- 石器 - 黒曜石の三角鏃
- 矢板
- 石斧
- 砥石
指定
アクセス等
- 名称:橋本一丁田遺跡
- 所在地:福岡県福岡市西区福重2丁目地内
- 交通:
参考文献
- 福岡市教育委員会(1990)『橋本一丁田遺跡』福岡市埋蔵文化財調査報告書 第220集
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