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額田寺伽藍並条里図2023年08月10日 13:54

額田寺伽藍並条里図(ぬかたでらがらんならびにじょうりず)は奈良県大和郡山市にある額安寺に伝来した伽籃と条里の図面である。

概要

額安寺は古くは額田寺であった。古代豪族の「額田部」の氏寺であった。戦国時代の戦乱で多くの伽藍を失い、五重塔は豊臣秀吉により四天王寺に移された。条里図は麻布四枚を横継ぎにして料紙とし、北を上にして条里を示し、額田寺伽藍及び周辺の寺領を描いている。

絵図

絵図には奈良盆地の北西部に位置する額田寺の伽藍を中心に佐保川と初瀬川の合流点およびその北方の額田部丘陵が描かれる。 その記載範囲は南北は約1100メートル、東西は約700メートルほどである。条里は大和国平群郡九條三里(19から36坪)・四里(1から18坪)、十條三里(2から36坪)・四里(1から6坪)を千鳥式に現わし、中央下部に大安寺式伽藍配置の額田寺の堂塔伽藍、諸門、雑舎等を朱墨を交えて描いている。

記載内容

寺領境界の要所に結界石を示し、その他寺領の地目や面積などが注記され、本図が寺領絵図であることを示している。額田寺の堂塔,雑舎,寺領田畠,岡,林,池,また〈法花寺庄〉〈公田〉〈中臣朝臣毛人畠〉〈日根連千虫家〉〈巨勢朝臣古万呂家・地〉〈調使□畠〉〈石柱〉等を記入する。 製作年代は未詳であるものの、墨書注記人名等から天平宝字年間頃とみられる。東大寺以外に伝来した現存唯一の麻布條里図として価値が高い。 中級貴族の氏寺が解明できる史料である。

指定

  • 1977年06月11日 - 国宝指定

アクセス

  • 所在地:国立歴史民俗博物館

参考文献

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