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銅鏃2023年08月10日 20:14

銅鏃(どうぞく)は青銅製の鏃(やじり)である。 石鏃の登場のあと列島の各地で製作された。

概要

矢の先端に付けられ、弓より放たれた矢に鋭利性を生み出させ、貫通力を付与し、目標へ突き刺す利器である。武器あるいは狩猟用として使われた。形態には地域的特徴がある。

出土例

  • 銅鏃 奈良県天理市檪本町東大寺山北高塚 東大寺山古墳出土 4世紀。261点もの多量の銅鏃が出土した。5束に分かれ、全て先端を南に向けて副葬された。矢柄・矢羽根の痕跡と各束の距離から矢の全長は70cmほどと想定される。
  • 銅鏃 神奈川県平塚市 真土大塚山古墳出土 青銅製、4世紀。先端が鋭く削られている。
  • 青谷上寺地遺跡 過去18年間の調査で37点の銅鏃が出土した。過去の調査では人骨に突き刺さった銅鏃も見つかった。出土したばかりの銅鏃では、薄い錆の下に「あかがね色」の輝きがあるものがある。 銅鏃は弥生時代における貴重な武器であり、山陰地方でも出土する遺跡は限られている。
  • 玉津田中遺跡(神戸市) 東海・中部地方に多く分布する孔の開けられた銅鏃が弥生時代の住居跡から4点出土した。

参考文献

  1. 江上波夫(1993)『日本古代史辞典』大和書房

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