古津八幡山古墳 ― 2026年07月21日 00:05
古津八幡山古墳(ふるつはちまんやまこふん)は新潟県新潟市秋葉区(旧新津市)に所在する古墳時代の円墳である。古墳研究者が選定した「日本百名墳」の一つに選ばれている。国指定史跡である。
概要
古津八幡山古墳は、新潟市秋葉区に所在する古墳時代前期の大型円墳で、新潟県を代表する古墳の一つである。
古墳は戦後の畑利用による段切り、盛り土などによる改変が激しい。葺石や埴輪などの墳丘施設は確認されていない。第一次調査では新潟県内では最大級の円墳と推定された。その後の調査により墳形は円墳と確認され、墳丘径は約60mであることが確認された。本来の高さは削平されているため、不明である。段築は2段と確認された。
北陸系、東北系、両者折衷の在地系の3系統の土器が出土した。北麓で森田遺跡、舟戸遺跡、塩辛遺跡など古墳時代の集落が見つかっている。各遺跡の内容については不明な点が多いが、遺跡の年代や立地などから古津八幡山古墳の主である被葬者に関係する集落としては舟戸遺跡が有力候補と考えられている。
調査
第16次調査では外環濠が確認された。第17次・18次調査では11基の竪穴住居跡が検出された。また、地中レーダー探査では建物基礎と考えられる反射が確認されたが、墳丘中央部には埋葬施設を示す明瞭な反応は認められなかった。葺石や埴輪は確認されていない。古墳の斜面中ほどに墳丘中腹を巡る平坦面(テラス状遺構)が確認された。 方形周溝墓は2基発見された。第20 〜25 次調査において鉄製品は2 点出土した。ヤリガンナと鉄鏃である。
放射性炭素年代測定
年代測定は古墳そのものではなく、周辺の方形周溝墓から出土した炭化物について実施されている。
方形周溝墓の埋葬施設から出土し炭化物 4点を調べた結果、暦年較正年代(1σ)は、試料⑤が 2191~2039 cal BC、試料⑥が 2131~1980 cal BC の間に各々3つの範囲で示された。縄文時代後期前葉頃に相当する年代である。試料⑦が弥生時代後期頃、試料⑧が弥生時代中期頃に相当し(小林 2009)、同じ方形周溝墓に属する異なる埋葬施設間で年代差が認められる。古墳ではなく方形周溝墓から得られた年代であり、縄文時代後期前葉頃に相当する。
今回測定された試料は観察所見から木炭の可能性が高く、いずれも樹皮が残存しない。木炭を試料としているため、伐採時期より古い年代を示す「古木効果」の可能性も指摘されている。
規模
- 形状 円墳
- 築成 2段
- 規模 径60m、高最大6.8m
遺構
- 古墳
遺物
- 弥生土器
- 石器(採集)
築造時期
展示
- 弥生の丘展示館
指定
アクセス等
- 名称:古津八幡山古墳
- 所在地:新潟県新潟市秋葉区古津700
- 交通: JR信越線・羽越線・磐越西線「新津駅」 「新津駅東口バス停」から、秋葉区バス「新津駅西口行き」に乗車、「美術館・植物園前」で下車、徒歩すぐ。
参考文献
- 新潟大学考古学研究室(1992)『新津市埋蔵文化財発掘調査報告書:古津八幡山古墳I』新津市教育委員会
- 新潟市教育委員会(2014)「史跡 古津八幡山遺跡発掘調査報告書」
- 新潟市教育委員会(2025)「古津八幡山遺跡発掘調査報告書」第21,22,23,24,25次調査
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