府中遺跡 (大阪府) ― 2026年07月30日 00:22
府中遺跡 (大阪府)(ふちゅういせき)は、大阪府和泉市(主に府中町・黒鳥町周辺)に所在する弥生時代から中世にかけての複合集落遺跡である。
概要
府中遺跡は槇尾川右岸、信太山丘陵西側の低位段丘に立地する。東西約1km、南北約1.2kmに及ぶ広範囲の遺跡である。縄文時代の遺物や弥生時代の大規模集落跡が確認され、方形周溝墓や土器だまり、渡来系要素をもつ古墳時代の建物跡などが発見されている。泉州地域における集落の変遷や地域間交流を考える上で重要な遺跡である。
縄文時代の遺物や、弥生時代の大規模な集落跡が確認されている。弥生時代終末期(2世紀前半)には一時的に集落活動が停滞し、人々が丘陵上へ移動したと考えられている。 出土品は和泉市いずみの国歴史館で展示される。
縄文時代
発掘調査では、縄文時代中期末の土器である北白川C式の土器が出土した。口縁部に波状口縁をもつものが多く、また土器の表面に縄文を施した上から沈線文などで装飾する。
弥生時代中期
弥生時代中期では壷口縁部、弥生土器甕の底部、方形周溝墓が確認された。
弥生時代後期~古墳時代
弥生時代後期~古墳時代初頭では自然流路の肩から大量の土器が集中して出土する「土器だまり」が検出され、その中に淡路型器台5点が含まれていた。土器を意図的に廃棄・集積した可能性が指摘されている。淡路型器台は淡路島とその周辺地域を中心に分布する特徴的な器台で、口縁部が段状に広がり、円錐形の脚部をもつ。府中遺跡での出土は地域間交流を示す資料として注目される。 また装飾品(臼玉や有孔円板、紡錘車)、韓式系軟質土器の甕、土師器甕が検出された 縄文時代から弥生時代にかけての人骨約90体が確認されている。 遺跡の中央に位置する南北方向の谷から多量のサヌカイト片が出土した。これらのサヌカイト片は、石器製作時の石屑である。府中遺跡はサヌカイトの流通や石器生産を考える上で重要な資料を提供している。
古墳時代
古墳時代の遺構として竪穴建物や自然流路が検出されている。弥生時代後期末から古墳時代前期の竪穴建物1基は、カマドの位置や柱穴を持たない構造、韓式系土器の出土などから、渡来系の要素をもつ建物と考えられている。 遺物は古墳時代中期の鉄鐸が出土している。鉄鐸は銅鐸を鉄製で模倣した祭祀具と考えられており、出土例が少ない。
奈良時代以降
奈良時代~平安時代にかけての遺物は瓦や土師器・須恵器などが検出されている。
遺構
遺物
指定
時期
アクセス
- 名称:府中遺跡
- 所在地:大阪府和泉市黒鳥町一丁目
- 交 通:JR阪和線 和泉府中駅下車 徒歩で約10?15分
参考文献
- 大阪府教育委員会(2018)「府中遺跡」
- 大阪府教育委員会(2019)『大阪府埋蔵文化財調査報告2018-2:府中遺跡Ⅱ』大阪府教育委員会
最近のコメント