船塚古墳 ― 2023年05月26日 22:04
船塚古墳(ふなづかこふん)は佐賀県佐賀市に所在する5世紀中頃(古墳時代中期)の前方後円墳である。「今山船塚古墳」とも言われる。
概要
佐賀県では最大規模の古墳である。脊振山地南麓のゆるやかな傾斜地にあり、南北方向を主軸とし、前方部を南方に向ける。西側くびれ部前方部寄りに造出がある。周濠は楯形である。墳丘上には葺石がみられ、後円部頂から家型埴輪が出土する。墳丘北側では陪塚7基(かつては11基)の築造が知られる。墳丘は3段築成で、周囲に幅12~18メートルの周濠が巡る。これらの形態は古墳中期の特色である。遺物は盗掘時の出土とみられる大型勾玉1個のみ採集された。円墳7基(元11基)が陪塚状に周囲をとり囲む。
調査
現在までに本格的な発掘調査は実施されていない。
規模
- 形状 前方後円墳
- 築成 前方部:3段、後円部:3段
- 墳長 114m
- 後円部 径63m 高10m
- 前方部 幅62m 長50m 高9m
遺構
- 槨 竪穴式石室(盗掘時の伝聞による)
- 棺 長持形石棺2(盗掘時の伝聞によるが疑問)
埴輪
- 円筒埴輪 円筒Ⅲ式
- 形象埴輪 家形埴輪(後円部頂出土)
- 葺石 あり
遺物
- 硬玉勾玉 1
築造時期
被葬者
指定
- 1953年(昭和28年)11月3日 佐賀県指定史跡
アクセス等
- 名称:船塚古墳
- 所在地:840-0213 佐賀県佐賀市大和町久留間字東角
- 交通: JR佐賀駅→昭和バス中極小城行きで30分、バス停:大久保下車、徒歩15分
参考文献
- 肥後和男・竹石健二(1973)「日本古墳100選」秋田書店
- 大塚初重(1996)『古墳辞典』東京堂出版
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