田名向原遺跡 ― 2025年02月23日 00:44
田名向原遺跡(たなむかいはらいせき)は神奈川県相模原市にある旧石器時代の遺跡である。
概要
田名向原遺跡は相模川左岸の比高11mの低位段丘上に位置する後期旧石器時代の遺跡である。後期旧石器時代には相模川辺に位置していた。区画整理事業に際し、田名塩田遺跡群発掘調査団により調査された。河辺漁労が行われていたと推定されている。住居を想定する上で重要な3つの構成要素(柱穴、炉跡、外周円礫)から国内最古の住居状遺構と断定された。
調査
1997年(平成9年)に建物跡と推定される住居状遺構が発見された。径10m(東西方向10.5m、南北方向9.8m)の円形の外周を270点ほどの丸い礫で環状に囲む。その範囲内の平面形が居住空間と見られ、環に沿って10基、円形の内部に2基と合計12基の柱穴がある。中央部に径90cmと65cmの2ケ所の焚き火跡が確認された。径30~60cmの褐色部がほぼ等間隔で円形に配置されている。2カ所の炉跡(焚き火跡)が確認されている。外周円礫の南側に約1.5mの円礫が途切れる部分が観察され、出入り口と考えられる。AMS法による放射性炭素年代では17,650±60、17,630±50という数値が得られている。 その範囲内に黒曜石製の180点ほどの石槍、少量のスクレイパー、ナイフ形石器、焼土跡、柱穴、多量の炭化物、石器、石槍、ナイフ形石器、削器、掻器、砕片、剥片、大量の槍先形尖頭器が出土した。 周囲に多孔質安山岩の拳大の礫、敲石、磨石、台石など約130点、凝灰岩の石核・大型剥片と原石など合計約220個が環状に巡っていた。9点の黒曜石原石は,信州産が主体であった。
遺構
- 住居1 柱穴
- 石器集中2
- 礫群2 多孔質安山岩、拳大
- 炉跡
遺物
- 石器
- 黒曜石
- 礫
- 石槍
- スクレイパー
- ナイフ形石器
- 焼土跡
- 柱穴
- 多量の炭化物
- 石槍
- ナイフ形石器
- 削器
- 掻器
- 砕片
- 剥片
- 大量の槍先形尖頭器
指定
- 平成11年1月28日 国指定史跡
展示
- 旧石器ハテナ館
考察
アクセス
- 名称:田名向原遺跡
- 所在地:〒252-0245 神奈川県相模原市中央区田名塩田3-13
- 交 通:
参考文献
- 田名塩田遺跡群発掘調査団(2003)『相模原市埋蔵文化財調査報告30:田名向原遺跡』相模原市教育委員会
- 相模原市教育委員会(2006)『田名向原遺跡Ⅲ』史跡田名向原遺跡公園整備工事に伴う埋蔵文化財発掘調査報告
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